自己学習用心理学日記

このブログは心理系大学院を目指す学部生の自己学習用のまとめ記事です。正しいことを書いているつもりですが教育を目的としていないため、学習の参考にはしないでください。訂正等のご意見はお待ちしております。

8. 発達心理学(原始反射・愛着)

発達心理学とは、子どもの発達や成長、さらにはそれらに関連する理論やパーソナリティを扱う学問です。

その内容は多岐に渡るため、何度かに分けて書きます。

今回は、新生児の原始反射と愛着形成について。

 

原始反射とは、生後の一定期間のみみられる反射のことで、いくつかの種類があります。

モロー反射…仰向けの新生児に刺激を与えると、抱き着くような姿勢をとる。

バビンスキー反射…足の裏をつつくと指が開く。

把握反射…手のひらを刺激すると握る動きをする。

ルーティング反射…頬を触れると、触れたほうに顔を向ける。

吸啜反射…唇にものを当てると、口を開き舌で吸おうとする。

共鳴動作…大人の動作を反復する。真似する。

 

これらは生得的に備わっている反射であり、2~6か月で消失する。

これらの反射がみられない、またはいつまでも消失しないことで、発達の遅れや障害の有無を疑うことが出来る。

 

次は愛着形成についてです。

愛着とは、子と養育者の間に形成される絆のことである。ボウルヴィ(Bowlby)の愛着理論(アタッチメント理論)によれば、愛着は乳幼児の欲求に対し養育者が適切な応答をすることで愛着が形成される。同時に、母から関心を向けられているということが信頼関係の形成につながる。

 

愛着がきちんと形成されないと、子と養育者の信頼関係が作られず、母親から愛されていないと感じてしまう。

 

またボウルビィは愛着の研究を進めるうち、いくつかの概念を発見しました。

 

ホスピタリズム…幼少期に施設などにいれ育てられた子供は、言語・運動能力に遅れがみられることがある。

マターナルディプリベーション…発達の初期に母性的な養育が不足すると、認知機能に遅れが生じる。

 

これらは愛着が十分に形成されなかったことにより生じるものであり、愛着形成は幼少期において重要なものであることがわかる。

 

キーワード

原始反射、モロー反射、バビンスキー反射、吸啜反射、Bowlby、愛着理論、ホスピタリズム、マターナルディプリベーション

 

あとがき

次回も発達心理学から、ピアジェの認知発達段階について書いていきます。

7. 自律訓練法

今回は自律訓練法についてです。

 

自律訓練法とは、Schultz,J.H.(シュルツ)が考案した、自律神経を整え、心をリラックスさせる技法のことです。

 

具体的には、背景公式と第1~第6公式からなる標準練習を行います。

 

背景公式…安静感 「心が落ち着いている」

第一公式…重量感 「手足が重たくなってくる」

第二公式…温感  「手足が温かくなる」

第三公式…心臓調整「心臓が正しく動いている」

第四公式…呼吸調整「ゆっくり呼吸が出来ている」

第五公式…腹部温感「お腹のあたりが温かい」

第六公式…頭部涼感「額が涼しく感じる」

 

これらの「」の部分を、背もたれのついた椅子に座った状態かベッドに仰向けになり

背景公式→第一公式→背景公式→第二公式………というように繰り返し想像します。(言葉はこの通りでなくとも構いません)

ただし、頭部涼感は頭痛やてんかんの症状がある人は避けてください。

この時、目は瞑っていても開けていてもかまいません。なるべく静かな空間で行うのが理想的です。

 

1日に3回程度、あまり一つの公式に時間はかけず全行程10分程度で終わらせると良いでしょう。

 

心を落ち着かせる効果があることから、ストレスを感じるとお腹が痛くなる過敏性腸症候群など心身症の治療に有効であるとされています。

 

キーワード

Schultz,J.H.(シュルツ)、背景公式、第1~第6公式、安静感、重量感、温感、心臓調整、呼吸調整、腹部温感、頭部涼感

 

あとがき

自律訓練法は一人で気軽にできるリラックス法です。筆者も実践しています。

次回は、発達心理学について(予定)

 

6. 古典的条件付けに基づく技法(系統的脱感作法~曝露反応妨害法)

今回は、古典的条件づけに基づく心理療法についてメモします。

 

「系統的脱感作法」とは、Wolpe,J.(ウォルピ)によって考案された、弛緩状態と不安状態を同時に経験することはできないという原理(逆制止)の元行われる心理療法の技法です。

 

まずは、不安を感じる場面を段階ごとに分けた不安階層表を用意します。

例えば高所恐怖症の場合、不安レベル10が階段の3段上に立つこと、20が一番上に立つこと、100がマンションの屋上から下を見下ろすといった具合に、不安を感じる段階に分け書き出します。

 

さらに全身をリラックスさせ(自律訓練法)階層表の低いものからイメージさせることにより、リラックスさせる状態と不安場面を条件付けます。

よって不安は感じなくなるという技法です。

 

系統的脱感作法はイメージにより条件付けを行いましたが、実際に不安場面に直面させる方法を「現実的脱感作法」といいます。

基本的には不安階層の低いものからさらしていきますが、階層の高いものから行う「フラッディング法」と呼ばれる方法もあります。

ただしフラッディング法は危険が伴うため行われることは少なく注意が必要です。

 

「曝露反応妨害法」とは、不安を軽減させようと起こる反応を、他者の手により妨害する方法です。一定期間止め続けると不安は徐々に減少するという考えにより行われます。

強迫神経症(何度も手を洗わなければ気が済まない等の症状)の治療を目的とされていましたが、近年では摂食障害の治療にも用いられています。

 

キーワード

系統的脱感作法、Wolpe,J.、不安階層表、自律訓練法、現実的脱感作法、曝露反応妨害法、

 

あとがき

次回は、今回の説明中に出てきた自律訓練法について

5. MMPI

MMPI(ミネソタ多面人格目録)は、1943年にHathaway(ハサウェイ)とMckinley(マッキンリー)によって作成された質問紙法の心理検査です。550の質問に対し「はい」「いいえ」「どちらでもない」で回答を行います。検査結果の妥当性を表す「妥当性尺度」と、臨床的な性格特性を表す「臨床尺度」で構成されています。

 

本来、診断を目的として作成されたMMPIですが、現在ではクライエントの性格特性を測定する目的で用いられることがほとんどです。

 

妥当性尺度は?,L,F,K

臨床尺度はHs,D,Hy,Pd,Mf,Pa,Pt,Sc,Ma,Si(それぞれ第1尺度~第0尺度と呼ぶ)で構成されており、得点を算出した後それぞれの尺度の得点がどの程度高いか・低いかによって解釈を行います。

 

具体的には、抑うつを表すDが高得点で、社会的な内向を表すSiが低得点であった場合、抑うつ的であるが社交的場面においては苦痛を感じない。といった具合に、それぞれの尺度が持つ意味を考慮しながら多角的視点で進めていくのがベストです。

 

それぞれの尺度の得点だけではなく、プロフィールパターン(L,F,Kや1,2,3/4,5,6,/7,8,9,の得点配置)や、後に追加されたWiggins内容尺度、下位尺度なども用いて総合的に判断を行わなければなりません。

 

万能そうに見えるMMPIですが、得点のみに焦点を当て被験者の性格を判断しようとするのは危険です。無意識的な側面を測定する投影法のテストとテストバッテリーを組むことや、被験者の生育歴などを考慮し、その都度結果と照らし合わせ解釈を進めます。

 

実は筆者はMMPIを専門的に学習を行っているため、まだまだ説明できることはあるのですが、語句説をするとなるとこの程度でしょうか。

 

キーワード

妥当性尺度、臨床尺度、質問紙法、第一尺度Hs、第二尺度D、、、、

 

あとがき

今回は少々雑になってしまっているでしょうか。また詳しくメモする機会があれば。

次回は、何か心理療法について(予定)

4. 心理査定(総論)

 心理査定とは、クライエントの問題や性格等を、様々な方法を用いて評価することを意味します。

日本臨床心理士資格認定協会のホームページでは、臨床心理士に求められる4つの専門業務の一つとして臨床心理査定が挙げられています。(以下ホームページより引用)

「診断」(diagnosis)ではなく「査定」(assessment)と表記しています。「診断」は、診断する人の立場から対象の特徴を評価しますが、「査定」は、その査定(診断)される人の立場から、その人の特徴を評価する専門行為に主眼がおかれています。つまり臨床心理査定とは、種々の心理テストや観察面接を通じて、個々人の独自性、個別性の固有な特徴や問題点の所在を明らかにすることを意味します。」(

http://fjcbcp.or.jp/rinshou/gyoumu/

)

 

ここでは心理査定における3つの方法をメモします。

 

1. 観察法…検査者がクライエントの行動を観察することにより、問題行動や特徴を測定する方法です。

対象がありのままに過ごしている場面を観察する「自然観察法」

検査者が実験的空間を用意し、対象者を操作しながら目的の行動を観察する「実験的観察法」

検査者が実際に加わりながら観察を行う「参与型観察法」があります。

 

さらに、検査者が直接観察場面に加わる「直接的観察」とビデオカメラなどを通して観察する「間接的観察」にも分けられます。

 

2.面接法…クライエントと言語的・非言語的なコミュニケーションをかわしクライエントの理解を図る方法です。

 

あらかじめ質問する内容や流れを決めておく「構造化面接」

質問や流れを定めない「非構造化面接」

ある程度の質問は決めておき、クライエントの訴えやその場の状況により質問を変えていく「半構造化面接」に分けられます。

認知行動療法のように指示性が強く決まりきった手順が無い限り、ほとんどの場合は半構造化面接が用いられるはずです。

 

3.検査法…様々な種類の心理検査を用いて検査の結果によりクライエントの理解を図る方法です。

主に用いられる検査では、知能検査・性格検査・作業検査などがあり、測定方法は質問紙法・投影法・作業検査法などに分けられます。

 

それぞれの心理検査については後々語っていくとして、ここでは測定方法についてメモします。

「質問紙法」…あらかじめ質問が書かれている用紙に、はい、いいえで答えていく方法です。MMPI,Y-G性格検査などがあります。質問紙法の長所は、検査が比較的容易であることや集団に実施が可能であること。短所として、実施は文字が読める年齢に限られていること、回答者が結果を良く見せようと操作しやすいことが挙げられます。

 

「投影法」…様々な意味をもたらす素材を用いて、回答者に自由な反応を求める方法です。ロールシャッハ,バウムテストなどがあります。長所は、回答者は何を測られているのか分かりづらく、意図的に結果を操作できないこと。短所として、結果の解釈が困難であり技術を要することが挙げられます。

 

「作業検査法」…回答者に何らかの作業を行ってもらうことにより、性格などを測定する方法です。内田クレペリン精神作業検査が代表的です。長所は質問紙法と同じく集団に実施が可能であり解釈も容易であること。短所として、作業の内容によっては回答者に苦痛を与える場合があることです。特に内田クレペリン検査の場合は一桁の足し算をひたすら行うということもあり、心理学の実験の際あえて苦痛を与えるために用いられることもあるほどです。

 

キーワード

自然観察法、実験的観察法、参与型観察法、面接法、構造化面接、非構造化面接、半構造化面接、検査法、質問紙法、投影法、作業検査法

 

あとがき

検査法について書いていると心理検査についてもまとめなければならない気がしてきました。次回はMMPIについて。

3. 双極性障害

今回は精神医学の分野から双極性障害についてです。

 

双極性障害とは激しく気分が高揚する躁状態と、気分が落ち込む抑うつ状態を繰り返す気分の障害のことです。

精神病院において診断の基準となるDSM-5(精神疾患の分類と診断の手引,アメリカ精神医学会が作成)においては、躁、抑うつ状態の程度や期間によりさらに細かく分類分けされています。そのうちいくつかをメモします。

 

双極性障害Ⅰ型」…躁状態のみか、抑うつ状態と躁状態が繰り返される場合

双極性障害Ⅱ型」…軽度の躁状態(軽躁病)と抑うつ状態が繰り返される場合

「気分循環性障害」…軽度の躁状態と軽度の抑うつ状態を繰り返し、2年以上継続して見られる場合

 

一見するとⅠ型が重症でありⅡ型や気分循環性が軽度のように思えますが、期間が長いことや、自分の症状を自身でも自覚出来ずにうまくコントロールできないなど、それぞれに違った悩みが発生します。

 

抑うつエピソードでは、抑うつ気分、興味の消失、不眠、意欲喪失など

躁エピソードでは、気分の高揚、意欲の向上、睡眠時間の減少などがみられます。

躁エピソードは自分に自信が付き良いものであるように感じますが、高額の商品を迷わず購入してしまう、友人に電話をしていつまでも話し続けてしまうなど、自分以外のところへも影響を与えてしまう可能性があるため注意が必要です。

 

原因セロトニンの調節が上手くいかない内因性のものや、ストレスや性格など様々なものが関わっているとされています。

治療うつ病と同様に安静にし、なるべくストレスとなっているものから遠ざけること。精神科による薬物療法。また、認知行動療法も有効であるとされています。

 

あとがき

今回からデザインを変更しました。普通の方が見やすいかもしれません。

次回は、心理査定の総論について

 

2.パーソナリティ論(人格~特性論)

パーソナリティ論を語るにはまず「性格」「気質」「人格」の3つの言葉を覚えておかなければなりません。

 

性格とは、characterと訳されるもので、個人の意思を反映した性格とでもいうのでしょうか。日常でも聞くことのある「あいつ~なキャラ」という言葉はあながち間違っていないのかもしれませんね。

 

気質とは、tempermentと訳され、遺伝的に決まられた性格特性を表します。個人の意思はあまり反映されず、本能的無意識的な側面が強いものであるという捉え方。

 

最後に人格とはpersona(ペルソナ)が語源であるとされ、個人の一貫した行動傾向を指します。ペルソナとは「仮面」という意味になるのですが、場や状況に応じて仮面を付け替える=人格が変わるということを意味します。

小中学生のころは相手により対応が変わる人物に「二重人格だー」みたいなことを言っている人がいたように思えますが、人格はいくつもあるのが当然のことですね。

(実はこの3種類の区別はあまりできていません…特に人格や性格は同義として捉えられることも多い為、性格=キャラ・気質=遺伝的・人格=ペルソナという覚え方をしています)

 

次に、類型論・特性論についてです。

「類型論」とは、性格特性について分類分けを行い、個人をそれらどれかに当てはめようとする考えかたのことです。血液型・星座等占いが分かりやすい例でしょうか。

 

類型論については昔から様々な人たちが簡単に分類分けができないかと研究を行ってきました。始まりは紀元前ヒポクラテスの四体液説に始まりガレノスの四気質説なども類型論であるといわれていますが、今回は有名ないくつかの類型をメモ。

 

クレッチマーは、体型と性格を関連付け

・やせ形-統合失調症‐分裂型気質  やせてる人は統合失調症(精神分裂病)

・肥満型‐躁うつ病‐循環型気質  肥満は躁うつ(気分に波がある、循環する)

・闘士型‐てんかん‐粘着型気質  闘士は粘着的

って感じで覚えます

 

シェルドンは、外胚葉型、中胚葉型、内胚葉型に分類

ユングは、内向、外向+思考・感情・感覚・直観を合わせた8種類に…

シュプランガーは、理論・経済・審美・宗教・権力・社会の6種類に……。

 

次に「特性論」ですね。

特性論は、類型論のように決まりきった分類分けをするわけではなく、それぞれの性格特性がどの程度強いかといった考えにより性格を捉える方法です。

 

そこで有名なのがマックレーとコスタの5因子モデル(Big Five)です。これは神経症傾向、外向性、経験への開放性、協調性、勤勉性がそれぞれどの程度あるかを見るものです。それぞれの頭文字をとり「OCEAN」と覚えられます。

 

現在ではこのBig Fiveが研究にて多く使われており、一つの枠にのみ当てはめてしまう類型論はあまり…

正しYG性格検査のでは性格を特性的に捉えた後、それらの得点によって類型的に分類を行います。この様に、類型論・特性論をどちらもうまく使いこなすことが重要であるといえるでしょう。

 

キーワード

性格、気質、人格、ペルソナ、類型論、特性論、クレッチマーユング、マックレーとコスタ、5因子モデル

 

次回は、双極性障害について